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アスリートのPDCA力はビジネスの世界でも通用する!

2020-06-09

アスリートのPDCA力
アスリートがセカンドキャリアで
ビジネスの世界に足を踏み入れるにあたって、
どのようなビジネススキルが必要なのでしょうか。
多くのアスリートは自身でも気づかぬうちに、
ビジネスに必須の考え方「PDCA」を身につけています。
どういった考え方でどのように
ビジネススキルとして
発揮すればいいのかご紹介します。

アスリートの武器は目標に向けて自分で行動できること

アスリートが一般の人より確実に秀でていることの一つに、
目標に向けて自分で行動できることが挙げられます。

プロのアスリートであれば
「試合に勝つこと」
「レギュラーになること」
「シーズンで優勝すること」
「良いタイムを出すこと」
「高い採点をされること」
など結果を出さなければなりません。
結果を出せなければ競技を生業に
食べていくことは頓挫してしまいます。

結果を出して世間に知れ渡らなければ、
スポンサーやチーム運営企業は
出資する意味がありません。
現役時代に自分の競技活動が企業に
経済的な貢献をしているか意
識しているアスリートは非常に少ないですが、
結果が出なければ契約解除される恐怖とは
誰もが戦っています。

アスリートは試合や大会という
「明確な結果が出る機会」で
確実に結果を残すため、日々トレーニングに励んでいます。
目標がはっきりしており、それに向けて何をするかを
逆算しながら生活しているわけです。

逆に普通の社会人はそこまで明確に結果が出る機会は
アスリートに比べると少ないはずです。
もちろん数字を日々求められる職種も多いですが、
仮に達成できなくても正社員である限り
簡単にはクビになりません。
結果が出ないことに対してのリスクが全く違います。

アスリートは結果を出すために
日々過ごす癖がついているのです。
これはビジネスの世界では
大きなアドバンテージといえます。

優れた結果を出すアスリートが実践しているPDCAサイクル

さらに、中でも優れた結果を残せる
アスリートが実践している考え方に、
PDCAサイクルというものがあります。
イチロー選手のマインドが
PDCAそのものであると触れられることが多いです。
アスリートが実践しているPDCAサイクル
PDCAサイクルとは

Plan(目標)
Do(実行)
Check(確認)
Action(改善)

この4つの循環です。
「PDCAを回す」という言い方をします。
PDCAサイクルをたくさん回すことで
成長のスピードが速くなります。
計画して実行するだけではダメで、
確認と改善までが1セットです。
これが正しく行われていれば
PDCAを行うたびに実行の質が上がり、
結果が出やすくなるわけです。

Plan(目標)

Plan(目標)を立てるというと、
「今シーズン優勝」「代表候補になる」
「自己ベストを更新する」というような
大きな目標を立てるアスリートも多いかもしれません。
もちろんそれも必要なことなのですが、
ここでいうPlan(目標)はすぐに結果が出る
小さな目標にするのが望ましいです。
大きな目標だと結果が分かるまでに時間がかかり、
PDCAサイクルをたくさん回せません。

例えばイチロー選手の場合、
Plan(目標)を聞かれたときに
「次の目標は、次のヒットです」と回答していました。
つまりPlan(目標)を非常に近いところに設定することで
PDCAのスピードをあげる効果があるのです。

ビジネスの世界で言うと
「今月の目標数字を達成する」と言う
漠然とした目標ではなく、もっと細かく区切ります。
例えば「今週の目標テレアポ数」
「今週の新規訪問数」「今週の成約数」など
短期間で結果が分かるPlan(目標)を設定しましょう。

Do(実行)

Do(実行)するに関しては、
ただがむしゃらに行えばいいわけではありません。
本当に設定したPlan(目標)に
向かっているのかどうかよく考える必要があります。

明日ゴールを決めるために
今日はどうやって練習するのがいいのか。
とにかくシュート練習をしまくるのがいいのか、
それとも戦術練習をするのか。
何も考えずに体を動かしても効果は出づらいでしょう。

ビジネスの世界でもそれは同じです。
Plan(目標)の達成が難しそうであれば、
なんとか期間内で達成するようにやり方を変える必要もあるでしょう。
例えば日々のスケジューリングを変えるであるとか、
資料を客先訪問のその都度作るのをやめて統一するなど、
やり方はいろいろあります。

Check(確認)

Check(確認)を意外とできていない
アスリートは多いようです。
数字や成績、順位という明確な形で結果が表示されるため、
良かったかダメだったかを見て
思考停止しやすいのが理由です。

良い結果が出たならその理由を分析しましょう。
これまでのDoが良かったのか、相手との相性なのか、
環境要因なのか、運が良かったのか。
これを考えることで「どうやったからうまくいった」
「どういうパターンでうまくいった」との知見を蓄積できます。
ただ良い結果が出て満足するだけでは、次につながりません。

悪い結果の場合も当然同様です。
「悪い結果が出たのは自分の努力が足りないから」と
自分を責めて過酷なトレーニングをしても
問題の解決にはなりません。
重要なのはなぜうまくいかなかったのかを知ることです。

ビジネスの世界でいうと、
やる気が出なかったのが
Plan(目標)を達成できなかった理由であるなら、
自分がモチベーションを持続できる方法を探らなければなりません。
業務が手一杯なのが原因なのであれば効率化を図ることが必要ですし、
セールスが下手なのであれば
ロープレや同行を増やすといった対策があります。

Action(改善)

ここまでで結果は出たと言えますので、
次につなげるためにはAction(改善)が必要です。
ここをすっ飛ばしてPlan(目標)に戻っても
根本的な解決にならず、
失敗を繰り返すことになります。

必ず今回の取り組みででた問題点を改善し、
その上で次のPlan(目標)を立てましょう。
次から次に中途半端に物事に当たることは避けるべきです。
「いろいろやったけど全く前に進んでいない」となりかねません。
成長

PDCAを回せればビジネスの世界でも活躍できる

PDCAを回すことができても
結果が出なければアスリートは引退せざるを得ません。
仮にPDCAの回し方が正しかったとしても、
肉体のポテンシャル、年齢、環境など様々な要因で、
アスリートとしては成功できないケースが溢れています。

しかし、PDCAサイクルのマインド自体は、
アスリートの世界だけでなく
ビジネスの現場で必須の普遍的なものです。
しかも、身体的要因が大きく影響するスポーツと違い、
ビジネスの世界ではマインドさえあれば
高齢になっても結果を出すことが可能です。
若かったアスリート時代に自分に叩き込んだPDCAのマインドをもって、
ビジネスの世界にフィールドを移し
その後30年、40年活躍することができます。
<この記事を書いた人>
つむぎ株式会社 代表取締役社長 前田亮。静岡県立清水東高校、慶應義塾大学経済学部卒業後、新卒で株式会社船井総合研究所に入社。エンディング業界の立ち上げを行い、チームリーダー、グループマネージャーを得て、35歳で部長となり、BtoCサービス業全般を広く携わる。10億円未満の中小企業における「業績を伸ばす組織作り」をコンサルティング領域とする。「信念のあるいい会社」にもっと入り込んだお手伝いをしたいと2020年独立し、つむぎ株式会社を創業する。

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